あなたの悩み、どうすれば解消できる?デール・カーネギーの「道は開ける」から学ぶ3つの秘訣
突然ですが、皆さん、悩み事はありませんか?
日々の生活の中で、大きな問題から些細なことまで、様々な悩みに頭を悩ませている方も多いのではないでしょうか。
本日はそんなあなたに、デール・カーネギーの「道は開ける」という本から学べる、悩みを乗り越えるための実践的な解決方法を3つご紹介します。
私自身、かつて会社で失敗をして、メンタルブレイクぎりぎりまで思い悩んだことがあるのですが、そのときに、この本を何度も読み直して、気持ちを持ち直していました。今回は、そんな私がオススメする、本書でも特に役に立った3つの秘訣を紹介したいと思います。
皆さまも耐え難い悩みに直面したときには、この3つの秘訣を試してみて、悩みを乗り越える一歩を踏み出してみてください。
1. 「今日一日の枠組みで生きること」
まず最初に紹介したいのは、「今日一日の枠組みで生きること」です。悩みは基本的には思考から生まれます。つまり、過去の失敗や未来の不安に思いを馳せることで、心は悩みにさいなまれます。
当たり前といえば当たり前なのですが、例えばもし、あなたが今、死にたくなるような悩みがあるとしましょう。部屋で思い悩んでいると、不意に携帯からJ-Alertの警報が鳴り響きます。「あなたの住むエリアで大規模な地震が発生します。すぐに避難してください」。このとき、あなたはまだ、部屋の中で思い悩むでしょうか。おそらく一目散に部屋を飛び出し、避難所に向けて走り出すでしょう。その走っている間、あなたが死ぬほど悩んでいた問題は頭の中から消えてしまうことでしょう。
つまり、極端に言い方をすれば、「そのことについて考えるのをやめれば、悩まなくて済む」ということです。
これを実践するためには、「今日一日だけを生きる」ことで意識することが大切なのです。つまり、
- 過去の失敗を振り返るのではなく、今日一日をどう生きるかに集中する
- 未来の不安を想像するのではなく、目の前の課題に対処する
- 存在しない過去や未来のことに悩むのではなく、現在存在する問題を解決する
これらを実践することで、あなたの頭の中から悩みをシャットアウトすることができるでしょう。
私も自分がなにかに悩んでいることを自覚したときは、意識して目の前のことに集中するようにしています。誤解をしないでほしいのは、この態度は、問題から目を背けて逃げ続けるのではない、ということです。「ウジウジと思い悩むこと」をやめて、「問題について考える」姿勢に切り替えることが大切なのです。
Before:「あー、失敗しちゃったな」「明日もっと問題が大きくなったらどうしよう」
→過ぎてしまった過去や来てもいない明日のことを想像して、何も行動できない状態
After:「失敗しちゃったことは仕方ない」「今後はどうなるかわからない」
→「ならば、今できることに集中して、問題解決と再発防止に努めよう!」
という切り替えを、意識的にスムーズに行うことが大事なのです。こうすることで、あなたの「悩み」を「成長のヒント」に変えることができるでしょう。
徳川家康はこんなことを言い残しています。
人の一生は重荷を負うて遠き道を行くがごとし。
(人の一生というものは、重い荷を背負って遠い道を行くようなものだ。)
今日の荷物だけでも十分重たいのに、昨日の荷物や明日の荷物まで背負い込んだら、重さに耐えられず、潰れて倒れてしまうことでしょう。
今日という一日は、今日の分の荷物だけ背負って生きれば良いのです。
2. 「問題を分析して、最悪の結果を受け容れること」
次に、「問題を分析して、最悪の結果を受け容れること」です。実は多くの人は問題に直面したとき、しばしばその問題を過大評価する傾向があります。そうではなく、現実的な視点を持ち、かつ、最悪の結果を受け入れることで、その悩みは軽減されます。具体的には、
- 問題を客観的に分析する
- 最悪の結果を想像し、それを受け入れる準備をする
- 問題を過大評価しないように注意する
例えば、あなたが会社で何らかの大きなミスをしたとします。「最悪の場合、会社をクビになるかも…」と思い悩んでいるとしましょう。
ここで、まず事実を分析してください。そもそも、日本の会社では、役員クラスでもない社員が何かミスをしたくらいではクビになりません。会社法という法律で、簡単には解雇できない仕組みになっているのです。
クビにならないのであれば、この場合の最悪のケースは、「上司から怒られる」、「周りから白い目で見られる」、「自分の評価が下がる」、といったところでしょうか。まずはこれらの最悪のケースを受け容れることができれば、あなたの気持ちはだいぶラクになるでしょう。
一つずつ見ていきましょう。
「上司から怒られる」のは、時間にしてせいぜい30分くらいでしょうか。30分耐え忍べば、問題は解決するのです。その際は、神妙な面持ちをして、丁寧に謝罪し、解決のためのアクションと、再発防止策を示せば、まず収まることでしょう。それでもまだ、過剰に部下を責めるような管理職なのであれば、その人の言う事など話半分に聞いておけば良いでしょう。だって、そもそも部下のミスは上司の管理責任でもあるのですから。自分のことを差し置いて部下の責任だけを責める上司など相手にする必要はありません。
「周りからの白い目」も、「人の噂も七十五日」と知りましょう。誰も他人のこと興味ありませんから、最初こそ噂話になったとしても、そのうち忘れます。あなたは3ヶ月前の芸能人のスキャンダルを覚えていますか?人の記憶なんてそんなもんです。それでもまだ、わざわざあなたのミスをいじってくるような人がいるなら、その人の性格に問題があります。そんな人とは距離をおいたほうが良いでしょう。
「自分の評価が下がること」も、気にするほどのことではありません。そもそもそれがあなたの実力なのだからちょうど良かったと思えば良いでしょう。一番恐いのは、むしろ過大評価されることだと知りましょう。「今の自分の実力はこの程度だな」と受け容れ、今後どうやって成長していくかに思考を巡らせる方が、よっぽど健全でしょう。あなたに本当の実力が身につけば、再び自然と評価も上がっていくことでしょう。
このように、何か問題が発生して悩んでしまったときには、問題を過大評価しないように一旦冷静になり、想定される最悪のケースを受け容れ、できる限り備えをしていくことが大切です。このことで、前述した通り、あなたが悩んでいた「失敗」を「成長のチャンス」に変えることができるでしょう。
3. 「忙しくすること」
最後に、「忙しくすること」です。人間は同時に複数のことを考えることができないため、自分を忙しく保つことで、悩む暇をなくすことができます。
例えば、「自由の女神」を思い浮かべながら、「昨日の夕飯を思い出して」と言われると、交互に考えることはできても同時に考えることはできないでしょう。これと同様に、何かに思考を集中させると、その間は悩みのことは頭から消え失せるのです。これを上手く利用すると良いでしょう。
具体的には、
- 一日のスケジュールを充実させる
- 悩みについて考える隙間を作らない
- 忙しさの中で悩みを忘れ、時間が解決してくれるのを待つ
例えば、日中は仕事に没頭し、家に帰ったら眠さに耐えられなくなるまでNETFLIXで韓流ドラマを一気見して、そのままベッドに倒れ込んで寝てしまう、というやり方で大丈夫です。要は、悩みについて考える隙間を無くすことが大切なのです。
一見すると不健全に見えるかもしれませんが、この状態をずっと続ける必要はありません。なぜなら、人間の脳には「嫌なことは自然と忘れていく」という優秀な機能が備わっているからです。究極を言えば、どんな悩みであっても「時間が解決してくれる」のです。だって考えてみてください。あなたは10年前の今日、自分が何に悩んでいたか覚えていますか?
この「忙しくしておく」というやり方は、嫌なことを忘れるための時間稼ぎだと思ってください。
まとめ
以上、私が「道は開ける」から学んだ、悩みを解決するための3つの秘訣を紹介しました。
今回紹介した方法は本書の一部であり、本書の中にはさらに多くのお悩み解決法が詰まっています。
私と同じように、日々の生活で様々な悩みを抱えている方々に、ぜひこの本を手に取ってみてもらえると嬉しいです。皆さまの日々の悩みを解決するお役に立てれば幸いです!
それではまた、次回の記事でお会いしましょう!
最近では「悩まずに進め」というタイトルで別訳も出ています。どちらも内容は同じなので、文体が気に入った方を選んでみてくださいね。
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