木暮太一さんに学ぶ、ストレスフリーな働き方を手に入れる方法【自己内利益】

こんにちは、皆さん。

 

突然ですが、皆さんは、こんな風に思ったことってありませんか?

 

「もっと労力をかけずにお金が稼げたらなぁ…」
「収入には満足しているけど、プライベートの時間が少な過ぎるよ…」
「あの人はなんであんなに楽しそうに働いているのだろう?収入は低いくせに…」

実はそれ、「自己内利益」という考え方を学ぶと解決できるかもしれません!

 

今回ご紹介するのは、ビジネス書作家として有名な木暮太一さんが書かれた「働き方の損益分岐点」という書籍です。

 

 

その中でも、今回は冒頭に紹介した「自己内利益」という考え方について説明していきたいと思います。

これは働く上でとても重要な視点なんですよ。この考え方を学ぶことで、みなさまの仕事の不満をスッキリ解決するヒントが得られることでしょう。

 

自己内利益って何?

まず、「自己内利益」について説明しますね。「自己内利益」は、あなたが今の給料を得るためにどれだけ時間やエネルギーを使っているか、そして、その時間やエネルギーに見合うだけの「価値」が得られているかを考えるための指標です。

 

簡単に数式化するとこんな感じ。給料(収入)と、それを得るために使う時間やエネルギー(費用)の差額が自己内利益というわけです。

 

自己内利益=給料ーそれを得るために使う時間やエネルギー

 

これだけではわかりにくいと思いますので、具体的な例を示しながら説明していきますね。

自己内利益が高い人と低い人の違いは?

ここでは、自己内利益が高い人と低い人、簡単な例を示してこの両者を比較しながら、その違いについて説明しますね。

 

「自己内利益が高い人」の例:

楽しそうに仕事をしている田中さんの写真

田中さんは、自分の好きなことを仕事にしているプログラマーです。彼は、自分のスキルを活かし、適度なストレスの中で楽しく仕事をしています。上司も理解のある人で、一緒になって問題解決に取り組んでくれる、パワハラとは無縁の人です。

仕事はどこでもできるため、会社に許可を取って自宅からリモートワークで働いていて、定時きっかりに仕事を終えることができます。18時を過ぎてからは奥様と一緒に子育てや家事に勤しみ、毎日家族揃ってご飯を食べたり、一緒に遊んだりして、家族団欒の時間を過ごしています。朝の出勤が不要なため、たっぷり睡眠を取って、毎日気分もリフレッシュして仕事に臨むことができます。

田中さんの給料はそれほど高くないかもしれません。しかし、彼は仕事を楽しんでおり、ストレスが溜まる要素がほとんどないことから、時間やエネルギーといった「費用」を高く感じていません。結果として、彼の「自己内利益」は高くなります

 

「自己内利益が低い人」の例:

辛そうに深夜残業する鈴木さんの様子

鈴木さんは非常に高給の投資銀行です。しかし、彼は週に80時間以上働き、ストレスが非常に高い環境で働いています。また、得意先との商談が多く、出張も頻繁です。見栄えが大事な業界なので、日々のスーツも値段の高いものを買わなくてはならず、収入も多いけど支出も多い生活です。上司も数字に厳しく、予算に届かない場合は厳しい言葉で叱咤されます。

勿論、毎日深夜まで残業して、晩御飯は外食ばかり。家に帰った頃には妻も子供も眠りについていて、家族で過ごす時間も取れません。そんな調子なので、休日は家で寝て過ごすことが多く、たまに自由な時間があれば、溜まったストレスを発散するために飲み会で暴飲暴食したり、パチンコに大枚をはたいてみたり。収入は毎月すべて使い切るような生活です。

彼の給料は田中さんのそれよりはるかに高いでしょう。しかし、彼が給料を得るために費やす時間とエネルギーの「費用」も非常に高いのです。結果として、彼の「自己内利益」は低くなります

 

いかがでしょうか?つまり、一見すると給料が多い人であっても、その収入を得るために多くの費用が必要になる場合、必ずしも本人は幸せではないかもしれない、ということなのです。

 

「ただ収入を増やすこと」だけに着目するのではなく、お金を得るための諸々の費用を以下に少なく抑えるか、という点に着目する考え方が、「自己内利益」だと言えるでしょう。

 

この「費用」という言葉を「犠牲」と言い換えてみると、より感覚的に理解できるかもしれません。あなたは高い収入を得るために、多くのことを犠牲にしていませんか?

 

もしこの自己内利益がマイナスになっていると感じているのであれば、会社で言えば赤字経営をしている状態になります。その場合には、一刻も早い経営の立て直しが必要になるでしょう。

自己内利益を高めるポイント

それでは、自己内利益を高めるために、何を心がければいいのでしょうか。以下にポイントを挙げてみます。

 

1. 自分が得意なことで仕事をする

まず一つ目のポイントは「自分が得意なことで仕事をする」ことです。自分が本当に好きで、楽しめる仕事を見つけることが重要です。こうした仕事に取り組むと、それが「負担」であると感じることは少なくなります。

 

例えば私は営業という仕事をしていたのですが、この働き方が得意ではありませんでした。人と話すことも得意ではないし、長い移動時間や不規則な勤務時間も苦痛でなりませんでした。

 

しかし、私の妻は違いました。彼女も営業なのですが、人と話すことが大好きなので顧客との面会も楽しんでいたし、移動時間の合間に美味しいお店を探して訪問することを楽しみにしていました。

 

仮に、この両者の年収が同じだったとすると、どちらのほうがより少ない「費用」で働くことができるでしょうか。どちらも同じ収入だけど、どちらのほうが幸せそうでしょうか。答えは明白ですよね。

 

自分の得意なことや、興味がある分野を見つけて、ストレスを感じることが少ない業務領域で仕事をすることが、自己内利益を高める近道と言えるでしょう。

2. 自由な時間を大切にする

次に、「自由な時間を大切にする」ことが重要です。仕事だけでなく、自分自身のための時間をしっかりと確保することが大切なのです。

 

例えば、田中さんの例のように、趣味やリラクゼーションの時間、家族と過ごす時間などは、自分自身の精神的エネルギーをリフレッシュするのに役立ちます。

 

また、私の妻のように、ランチタイム等の勤務時間であっても楽しめる方法を見つけることも、リフレッシュにつなげることができるでしょう。

 

今の職場ではそれが難しいようであれば、自分が望む働き方ができる環境を求めて転職する、というのも有効な手段かもしれません。

 

上記の鈴木さんの例で紹介したような会社では、大きくライフワークバランスを改善することは期待できないでしょう。その場合は、会社ごと変えることで、自分の時間を確保するという手段も検討するべきでしょう。

 

自分の自由な時間を確保することで、ストレスを軽減し、結果として仕事に取り組むエネルギーも増え、自己内利益を高めることができるのです。

3. ストレスを管理する

また、「ストレスを管理する」ことも大切です。

 

ストレスは体力や精神エネルギーの「費用」を増加させるため、適切に管理することが求められます。

 

鈴木さんの例のように、過重労働や、上司とのコミュニケーションがストレスになる場合もあるでしょう。こうしたストレスを溜め込むことは、自己内利益を大きく損ねることにつながります。

 

具体的な対策としては、適度な休憩を取る、リラクゼーションや趣味を持つ、友人や家族とのコミュニケーションを大切にするなどが有効です。これらの活動により、ストレスを軽減し、自己内利益を高めることができます。

4. スキルや知識を向上させる

さらに、「スキルや知識を向上させる」ことも重要です。

 

自分のスキルや知識を高めることで、同じ作業を行うのに必要な時間とエネルギーを節約することが可能になります

 

例えば、毎日一時間以上かけて手作業で行っていた業務を、エクセルのマクロを組むことで一瞬で終わらせることができれば、同じ業務にかかる負担が全く違ってきますよね。

 

また、専門知識が深まると、労働市場で高く買ってもらうこともできます

例えば法務部で社員を採用するとき、「新卒の社員」と「高い法務知識と実務経験を持つ転職者」にオファーする給与金額は大きく異なりますよね。

 

両者には同じ業務をやらせるのに、もらえる収入の金額が大きく増えるわけです。

 

スキルや知識の向上は、「収入」と「費用」のどちらにも効いてくるポイントです。

 

専門的な資格を取得する、新しい技術を学ぶ、自己啓発を続ける等、日々アンテナを張って必要なスキルや知識の向上に努めると良いでしょう。

5. 価値観を見直す

最後に、「価値観を見直す」ことが重要です。

 

自己内利益を最大化するためには、自分が何を大切にしているのか、何が自分にとっての「価値」なのかを見直すことも重要です。

 

自己内利益は、収入だけでなく、仕事から得られる満足感や達成感など、自分にとっての「価値」をどれだけ得られているかにも関係します

 

例えば、自分が社会貢献を重視するのであれば、それを実現する仕事を選ぶことで間接的に自己内利益を高めることができるでしょう。すなわち、多少辛かったとしても、やりがいを感じられることであなたの利益が増えるわけです。

 

また、自己実現や人間関係を重視するのであれば、それらを充実させる活動に時間を投資することも自己内利益の向上に寄与します。

まとめ:自己内利益を意識することで、あなただけの幸せに一歩近づくことができます

いかがだったでしょうか。今回は、自己内利益とその高め方についてお話ししました。

 

収入を増やすことだけでなく、「そのために自分がどれだけ時間やエネルギーを犠牲にしなくてはいけないか」「それが自分にとって価値があることなのか」を判断することで、より良い働き方を見つけることができます。

 

もしこれまで収入ばかりに目を向けて、自分が何を犠牲にしているか考えたことがなかった方は、この機会に立ち止まって考えてみてくださいね。

 

自己内利益を意識することで、きっとより充実した日々を送ることができるでしょう。ぜひ参考にしてみてくださいね。

 

それではまた、次回の記事でお会いしましょう!