子供のイジメ:理由と対策

悲しい顔をしている少女の画像、記事のタイトル「子供のイジメ:理由と対策」

子供たちの間で起こるイジメや意地悪。
皆さんのお子さんも経験したことがあるかもしれません。

実は先日、長男を連れて近所の公園に行ったとき、知らない子供に意地悪をされたんです。といっても、イジメというほどのものではありません。2歳の長男がすべり台を使おうとしたところ、近くにいた3~4歳くらいの子供(以下、意地悪くん)が「これは僕の!使わないで!あっち行って!」と手で遮ってきたのです。その子はすべり台の近くにはいたけど、どう見てもすべり台を使ってはいなかったので、無視して長男とすべり台で遊んでいたのですが(笑)、なんだかちょっと気になったんです。「あの子はなんであんな意地悪をしてきたのだろう?」と。

なぜ子供たちは他の子供に意地悪をするのでしょうか?そして、親として、どう対処すべきなのでしょうか?

今回の記事では、子供が他の子供に意地悪をする理由と、その対処法について考えていきたいと思います。

子供が他の子供に意地悪をする理由

まず最初に、子供が他の子供に意地悪をする理由を深堀りしてみましょう。理解を深めることで、より適切な対策を立てることができます。

社会的スキルの欠如

子供は社会的なスキルを学びながら成長します。コミュニケーションスキルや、自分の意見や感情を適切に表現する能力などです。これらのスキルが未熟な子供は、他人に対して意地悪をすることがあります。例えば、自分の意見を伝えるために、言葉ではなく意地悪な行動で表現してしまうことがあります。

マネする行動

子供は観察することで学びます。彼らの行動は、家庭や学校、メディアなどで見聞きしたことを反映することが多いです。意地悪な行動を見た場合、それを真似てしまう可能性があります。例えば、テレビのドラマで主人公が他人に対して強硬な態度を取るシーンを見て、それが「かっこいい」と感じて真似することもあります。

自己主張の一環

子供が他の子供に対して支配的であるか、あるいは自己主張する方法として意地悪をすることがあります。これは、自己のステータスや力を示すためのものである可能性があります。グループ内での地位を確立するために、他の子供をいじめることもあります

感情の処理

感情をうまく処理できない子供は、怒りや悲しみを他人に向けて発散することがあります。これは自分の感情を他人に投影する一種の coping mechanism(対処機構)とも言えます。例えば、家庭内で起こった問題に対する怒りやフラストレーションを、学校での友達に対する意地悪な行動として発散することがあります

個人的な問題

子供が家庭環境や学業の問題など、何らかのストレスを抱えている場合、それを他人に対する攻撃性として表現することがあります。例えば、親の離婚や学校での勉強のプレッシャーなど、子供が抱えている問題が原因で、他の子供に対する意地悪な行動をとることがあるのです。

公園で出会った意地悪くんも、もしかするとすべり台を独占したかったのかもしれませんし、テレビで縄張り争いをするような番組を見たのかもしれません。あるいは、自分も同様の振る舞いを誰かから受けて、その真似をしてしまったのかもしれない。または、意地悪くんの周りには両親と思われる人がいなかったことから、もしかすると寂しい境遇にいる子供で、そのストレスをぶつけてきたのかもしれません。

人の振り見て我が振り直せ」。

自分の子供だって、ふと油断すれば、そうした振る舞いをお友達にやってしまうこともあるかもしれませんよね。「公園はみんなの場所なんだよ、みんなで分け合って遊ぶんだよ」、「自分より小さい子供には優しくするんだよ」、「もし気に入らないことがあったとしても、お友達に嫌な言葉を使ったり、手を上げたりしてはいけないよ」。こうした基礎的な道徳観を、日頃からしっかりと身につけてもらえるように、親としてどのようにコミュニケーションを取るべきか、考えていかないといけないなと思いました。

子供が他の子供から意地悪を受けた場合の対処法

子供が他の子供から意地悪を受けたとき、親としてどう対応すべきかは、深刻な問題ですよね。特に、今回の私のように、自分がその場にいて、自分の子供が他の子供から意地悪を受けているのを見たとき、どう行動すべきか迷うこともあるでしょう。ここでは、そのような状況での適切な対処法をご紹介します。

問題から子供を遠ざける

まずは、子供を問題から遠ざけましょう。相手の子供とさらに関係を悪化させるような対応をすることは、かえって問題を大きくするリスクがあります。自分の子供が暴力を受けるなどのさらなる被害に遭うリスクもありますし、相手の子供の親を巻き込む問題に発展してしまう可能性もあります。自分の子供が傷つけられることがないように守りながら、速やかに問題から距離を置くのが最善です。我が家の今回のケースで言うと、長男くんは暴力などは受けなかったので、「意地悪くんを無視する」という選択肢を取りました。

話を聞く

次に、子供の話を落ち着いて聞くことが大切です。その場で反応せずに、静かな場所に連れて行き、子供が自分の感情や体験を正確に伝えられるよう、優しくサポートしましょう。この際、感情を否定したり、すぐに解決策を提案するのではなく、まずは子供の話を受け入れてください。我が家の長男くんは今回の件では特に心に傷を負った様子はなかったので安心だったのですが、繊細な子供であれば、こうした経験のせいで公園遊びが嫌になってしまうことだってあるかもしれません

感情の認識

子供が感じていることを認識し、その感情を認めることが重要です。「怖かったね」「悲しかったね」などと、子供の感情を言葉で表現し、理解していることを伝えましょう。繰り返しになりますが、繊細な子供であれば、今回のような出来事でも深く傷つくことだって考えられますまずはお子様の感情に寄り添ってあげることが何より大切です

協力を求める

意地悪が続く場合や、子供が深刻なストレスを感じている場合は、保育士さんやカウンセラー、その他の専門家に協力を求めることも重要です。すぐに対策を講じることが、問題の解決につながることもあります。

自分の意見や感情をうまく伝える方法を教える

子供の年齢によっては、自分の意見や感情をうまく伝える方法を教えることも有効な手段の一つです。相手と話し合うことで解決ができる年齢であれば、「自分自身を尊重し、自分の意見を適切に伝える方法」を子供に教えてあげましょう。例えば、まず「あなたの気持ちは大切だよ。だから、他の人があなたを傷つけることは許されないんだよ」と教えることで、子供が自身の感情と尊厳を守る力を育てることができます。それと同時に、例えば今回のケースであれば、意地悪くんに向けて「じゃあすべり台を順番に使おう」「君が先に使っていいよ」といった、交渉術や相手への心遣いを教えてあげる機会にすることもできるでしょう

まとめ

子供が他の子供に意地悪をする理由は様々です。しかし、その行動の背後には、社会的スキルの欠如や感情の処理能力の未熟さ、さらには個人的な問題があることが多いです。一方で、自分の子供が他の子供から意地悪を受けたときの対処法も、親として理解しておくことが重要です。

まずは子供の話をしっかりと聞き、その感情を認めること。必要に応じて専門家の助けを借り、また、自己主張のスキルを教えること。これらを通じて、子供が意地悪な行動から回復し、より健全な人間関係を築くためのサポートを提供することができます

大切な子供が、周りの子供から傷つけられることがないように。また、誰かの大切な子供を、自分の子供がいたずらに傷つけてしまうことがないように

子供たちは成長と共に学び、成熟していきます。親としてできることは、彼らが健全な社会的スキルを身につけ、自分自身と他人を尊重する方法を理解するよう、支え、指導することです。今回の私の経験と記事が、少しでも皆さまの子育てのお役に立てれば幸いです。そして、意地悪くんを含む、すべての子供たちの人生が幸せなものになることを祈っています。

それではまた、次回の記事でお会いしましょう!